次の文章の[一][二][三][四]を読んで、21~40 の問いに答えなさい。答えは選 択肢A、B、C、Dからもっとも適切なめを1っ選びなさい。
[一]
若い人の多くは、基本的に、作られたレールの上を走りたくないと思っています。 しかし、いざ勉強のこととなると、何かのレールに乘ることで自然に学力をアップさ を望みがちです。
そもそも勉強というのはなかなかおもしろくならないものです。学力を向上させる 上でいちばん大事なのは基礎学力。基礎学力をつけるというのは、スポーツに置き換 えると筋力トレーニングと同じで、おもしろいものではありません。でも、それをや らない限り絶対に学力は上がらない。絶対にやらなければいけないものがある時に、 漫然と取り組むより、戦略を立ててやったほうがゲーム性が高まっておもしろいんで す。例えば、「東大合格」という目標を設定して、そこから逆算して今やらなければ いけないことをやっていく。作戦を立てて目標を一つ一つ達成していく。ロールプ レーイングゲーム(角色扮演类电子游戏)の感覚で勉強を進めていくんです。
また、受験生が陥りやすい勘違いの一つに、授業を受けさえすればそれだけで勉強 した気になるということがあります。実は、僕は父親の仕事の関係で、中学 1 年生か ら 3 年生の間、南アフリカのある町で過ごしました。その間、ある通信教育を受け、 結局、高校 3 年までその通信教育を受け続けました。その効果があったと思います。 なぜなら、通信教育だと主体的に勉強しない限り前に進めない。例えば、問題集をす るのだと、答えが載っているので自分で調べるくせがつかない。しかし、通信教育だ と自分で調べなければならないし、調べることですごく力がつくと思います。何かを やらない限り成長はありませんし、やったことというのは必ず何らかの成果をもたら すものです。
勉強で大切なのは、どう楽しむかということ。勉強は本当に日々の積み重ねが大事で、 楽しもうと思ってするのとそうでないのとでは大きな差がついてしまいます。勉強がで きないのは自分の能力のせいだと思いがちですが、勉強ができる人とできない人の一番 の差は、頭がいいかどうかではなく、勉強に向かう時の気の持ちようだと思うんです。
学力をアップさせるには地道に勉強に励むしかありません。より早く解くにはどう すればいいか、弱点をなくすにはどうすればいいか、といったように、試行錯誤の中 で学力は伸びていく。そうした試行錯誤の経験は、その後の何事においても役立つは ずです。