次の俳句の意味を日本語で説明しなさい。
所思
此道や行人なしに秋の暮 (松尾芭蕉)
芭蕉の最晩年の句に、”この道やゆく人なしに秋の暮れ”と いう句がある。彼が亡くなる一ヶ月余り前の句である。この句は、 まさに彼の最晩年の心境そのものであり、事実上の辞世の句とも見 られている。もの淋しい秋の夕暮れ。行く人もいないひとすじの道 が、かなたへと続いている。俳諧の道も同じように暮れやすく孤独 なものだなぁ、という句。芭蕉の当時の胸の内がわかる。高みをめ ざして行けば行くほど人は孤独を感じるもの。俳諧に生涯をかけた 芭蕉の孤独はどれほどだったか、この句から少し、それを感じとる ことができる。