［四］

しかし、 このよう に述べたからと いって、 テレビが子どもに影響を持たないと か、 テレビは何を流しても良いと か、 子どもはテレビを自 由にみたら良いと か言っているわけでは決してない。 我々は、 尐しでも子どもと我々自身のために環境を改善すべきだし、 テレビと の関わり ももちろん良い方向に持って行く べきである。具体的に次のよう なこと が考えられる。
子どもの視聴時間を長く ならないよう にする。 一般的に何時間までと は言えないが、 大事な目 安は、 他の必要な活動を十分しているかどう かである。
悪い番組を見せない。 番組を親が選んでやること は、 特に、 子どもが小さい内は大事である。 それはまた、親の価値観を伝えること でもある。 何が悪いかは、 最終的には、 親の判断であり 、 親の普段の行動や言葉に表われる価値観で決まる。 このよう な価値観を伝えること は、 親の大事な役割である。
良い番組を見せる。 子どもに望ましい番組がテレビにないわけではない。 それらを親が選んでやること もあってよい。 もちろん、 望ましいと 同時に面白い、 夢中になれるものでなく ては意味がない。
悪い番組を減らし、 良い番組を増やす。 これは放送局の仕事であるが、 視聴者と してもさまざまな働きかけを通じて、 努力すること が出来る。
子どもと テレビをめぐって話す。 一緒に番組を見て、 コメ ントすると か、 感想を話すと かが必要である。 その中で、 解説や注訳を加えたり 、 批判したり 、 番組メ ッセージを膨らませたり 出来る。
テレビは、 退屈しのぎのために見られること が多い。 短い時間であれば、 そのよう なこと があって一向に構わない。 （ ア ） それが常時であれば、 生活全体が沈滞していると 言わざるを得ないし、 テレビの可能性を生かす道でもない。 子どもの充実した生活にと って、 テレビが尐なく と もマイ ナスにならないこと 、 なるべくならプラスになること が望まれるのだし、 そのための工夫と 努力が必要なのである。

筆者が前文で述べたこと の内容を推断しなさい。

文中の「大事な目 安」 と はどんなこと か。

文中には、「悪い番組を減らし、 良い番組を増やす」 と あるが、 これを実現するために誰が努力すべきか。

文中の（ ア ） に入れる言葉は次のどれか。

テレビと のよいつき合い方についで文章の内容にあっているものはどれか。