单选题
若い人からもらった手紙の宛名に「○○殿」とあって驚いた。まるで役所の通知である。 おそらく「様」より「殿」の方がもっと丁寧な敬意の表現、と思ってのことだろう。 昔の親は、わが子に手紙を書くとき、宛名を「殿」とした。子どもから親へは「様」だ。 「目上」から「目下」に出すとき、あるいは改まった用向きの場合には、私的な通信でも、 「殿」が使われてきた。そんな慣習も近頃は薄れてしまったが。【 51まるで役所の通知、】と記したけれど、これはやや正確さを欠く。役所や会社の業務な ど公的な場面で、もっぱら「殿」が用いられてきたのは事実。しかし、近は役所でも、 住民への手紙をはじめ 【52各種の文書に「様」と付けるところが増えている】。「殿」という言 葉には上意下達を思わせる尊大な響きがある。そういった考え方、感覚が広まってきた結 果らしい。 神奈川県○○市も、「様」を採用した自治体の一つ。1989 年に改めた。ところが先日、新 たに移り住んできた人から注文が付いた。この市では住所変更届など市民が役所に出す書 類にも、「○○市長様」と「様」が印刷されている。 言葉の感じ方は、人によって違う。でも「○○市長様」に違和感を覚える人は、多数派 ではあるまいか。新しい住民が異議を【( 53 )気持ちはよくわかる】。だが、こうした事 例は○○市だけではないようだ。「様」に切り替えた自治体は、【54二つに分かれる】。○○市のようにほぼ例外なく「様」にしたところと、住民から役所あての文書に限って「殿」の まま残したところである。 ただし、表彰状や感謝状のたぐいでは、かなり多くの自治体が「殿」を採用している。「様」 ではもらった気がしないと【 55「殿」を希望する住民が多いのだそうだ】。 55.「『殿』を希望する住民が多いのだそうだ」とあるが、理由はどれか。