阅读理解

[三]

  機械文明の進展につれて、それと既存の社会制度との間に、幾多の食い違いや矛盾が発生している。しかし、しばしば文明の危機などと呼ばれる現代の問題は、ひとり既存の制度が跛行状態を示してきたという点にとどまらない。もしそれだけならば、われわれは、制度を新しい状況に適応するよう適宜改変していけばよいということになろう。自然科学者の中には、このような楽観論を語る人もいる。しかし、既存の制度がどういう点で今日のテクノロジーの進展状況と食い違い、また、それをどう変えればよいかという点を少し検討してみると、制度の危機のより根本に、人間そのものの危機、文化の危機が潜在していることに気づかされる。われわれは、そのことを考えてみる必要があろう。

  今日の機械文明は、これまで人間が幸福という名で呼んできたものの実体を激しく揺さぶっている。近代ヨーロッパにあって、幸福とは本来、文化と緊密に結びついてきた概念であった。「文化の価値を評価する場合に、その基準は、いつも幸福である。」と、J・H編の『宗教・倫理学百科事典』にも書かれてあるが、それによると、動物性と人間性、技術と文化などが区別される場合の規準も、幸福にあったのである。そして、このことも、同じく18世紀にあって、啓蒙主義と、それを完成しながら超越的原理へと高めたドイツの哲学者カントの『判断力批判』によってもたらされた思考であった。もちろん、すでに18世紀にも、人間が自然から離れて文化へと向かったことが不幸と不正の因であると考えて「自然に帰れ」と叫んだルソーのような人も、例外的には存在した。しかし、一般には、野蛮から文化への移行、さらにその文化の増大と進歩が( ア )人間の幸福の増進であるという思考法が、この時代に常識として出来上がったのである。

  ところが、今日の機械化の異常な進化は、そういう文化と幸福の等式の成立を危うくさせるに至っている。文明がテクノロジーへと転質した機械時代の今日、そのような事態を単に文明と呼ばずに、その語の上に非情な機械という名をかぶせて機械文明と呼ぶのは、実は、その機械の非情性がすでにこれまで文化と呼ばれてきたものの内容をも食い荒らしい(蚕食)つつあるわけである。そして、文化の中身が食い荒らされれば、それにつれて文化イコール幸福という等式が崩れ、幸福とは何かというその実体が激しく揺さぶられてくるのも、理の当然である。

单选题

文中の「それ」は、何を指しているか。

【正确答案】 A
【答案解析】
单选题

文中に「これまで人間が幸福という名で呼んできたもの」とあるが、この「幸福」について、筆者の考えに合わないものはどれか。

【正确答案】 B
【答案解析】
单选题

文中の( ア )に入れるものはどれか。

【正确答案】 C
【答案解析】
单选题

文中に「文化イコール幸福という等式が崩れ」とあるが、それはなぜか。

【正确答案】 B
【答案解析】
单选题

この文章で筆者がもっとも言いたいことはどれか。

【正确答案】 A
【答案解析】