(日本語500字前後) 日本人の自然観
日本人の自然観と言えば、日本料理がその代表的なものだと思う。
日本は自然の豊かな島国なので、海鮮と野菜が愛用されている。余計な調味で自然の味 を隠したり、変えたりするような無用な手数をかけずに、食材の本来の味を生かして、 含まれた貴重な栄養を損なわないまま、あっさりとした料理を作る。味付けの濃い中華 料理からみれば、中国人は自然を利用して人間のためにいかすように思われるが、それ に対して、日本料理から、自然の恵みをありがたく頂くという日本人の自然崇拝が見ら れる。
また、もう一つ日本料理の特徴は、食材の季節性だ。四季折々によって、魚と野菜の種 類が違ってくる。春は春キャベツ、さやえんどうとアスパラガス。夏はナス、ゴーヤ、 きゅうり。秋は鮭、サンマとキノコ。冬は大根、ねぎとほうれん草。俳諧歳時記からも わかるように、旬の食材を食べることは日本人の生活を多彩にしている。自然はしみじ みと日本人の生活に入り込んでいて、自然と共に生きるというのはまさに日本人の血筋 になっているのではないかと考える。
というわけで 、 自然を尊敬し 、 自然に応じて 、 自然とともに生きていくのが日本人の自然観だと思う。